2011年9月29日木曜日

土の感触

28日は、埼玉で無農薬で野菜を育てられている濱中さんにお会いしてきました。
さいたま新都心駅から車で20分、至るところに畑が広がる静かな場所です。


この季節はちょうど夏野菜の終わりの時期で、これから種まきや苗を植える頃なのですが、この日は特別に里芋とさつまいもを少しだけ収穫させてもらいました。






葉っぱはすごく大きかったけど、まだちょっと早かった〜。
メインの根っこに引っ付いてる小さな「こぶ」がいつも食べている里芋で、これから大きくなるようです。





さつまいもはどうかな?






おお!けっこう大きい!
土から出てきたばかりはとても色鮮やか。

さつまいもは土から出てくる、って当たり前のことなんだけど、実際に体験してみるとなんとも言えない感動があります。
それは小学校の頃の芋掘りで感じたものと変わらないんだよなあ。

ごほうも掘ってみました。
ごぼうってこうやって育てられるんですね〜。
葉っぱ、初めて見ました。




意外と育ってて、なかなか抜けない!

30cmくらいの品種なんだけど深くて抜くのが大変。
ごぼう農家の方は、収穫の仕方も工夫があって専用の機械もあるそう。




除草剤は撒いていないので、雑草は手でひとつひとつ抜くか、耕うん機を使うか。
殺虫剤もまいていないから、いろんな虫がいます。

トンボ、コウロギ、バッタ、カマキリ。あと見たことのない虫たち。
もちろん野菜を食べてしまう害虫もいるわけで、食べられないようネットをはったり、農薬を使わない液体をかけたり、害虫を食べてくれる虫がいたり、ひとつひとつ手で取っていったり。

「無農薬はひとつひとつやっていくしかない。」
草刈りを手伝いながら、濱中さんの言葉を聞くとホントそうだよなあと思います。
そうやって手間をかけて育てられた野菜は、土やそのなかに住む微生物の力かわからないけど、ちゃんとおいしく育ちます。
去年食べた、濱中さんのさつまいもは今までで一番おいしかったなあ。

これは小松菜、だったかな。
虫や草の生命力はすさまじく、そんな環境を実際に見てみると当然のように野菜も少しかじられてしまいます。
土の上で見ると当然なんだけど、野菜売り場で見ると避けられて売れなくなってしまう。
手間をかけておいしい無農薬の野菜ができても、安いものばかり売れて値段を下げざるをえなくなってしまう。
できた野菜をどこでどうやって売るか。おいしい野菜が売れず、ずいぶん無駄になっている野菜たちがいるという現実があります。

また自然災害で収穫ができなくなったりしたらどれだけ保証されるのかわからず、収入が得られない。
そういう問題が重なって跡継ぎがいなくなり、農業をする人の高齢化が問題になっています。

どうにかしたいなあと思うのですが、いきなり法律を変えるだとか、制度を作るだとか大きなことはできません。
濱中さんの言うように「ひとつひとつやっていくしかない。」

まずは土の感触を知る。
土の感触を知る人がひとりでも増えてくれたら。
これならできそうです。

これからも土の感触がちょっとだけでも感じられる情報を伝えていこうと思います。

2011年9月24日土曜日

南国製菓 塩けんぴ


今日の芋けんぴ。

【塩けんぴ】
メーカー 株式会社 南国製菓
所在地  高知県高岡郡四万十町見付1132の1
参考価格 198円
内容量  155g


南国製菓さんの塩けんぴ。
これは芋けんぴ界の革命児だと思っています。

黒ごまとか黒糖などの味付けはそれまでにもあったけど、それとは決定的に違うものがある。
めちゃくちゃおいしいんです!

ちゃんと甘いんだけど、少し遅れて甘さを引き立てる塩味が感じられる。
細くて軽い食感は、しょっぱさを程よく抑えていて、やっぱり食べると止まらない。
この感動は人に伝えたくなる感動です。

高知県食品産業協議会 素朴な高知のお菓子の伝統とニーズ
高知新聞       塩けんぴ 伝統生かしファン拡大


このあたりの開発背景を読むと、南国製菓さんの柔軟さとチャレンジ精神から、この塩けんぴが生まれたことを知ることができます。
人を感動させるものの背景には、人の想いがある。


去年高知に行った時、南国製菓さんの直売所「水車亭」にも行きました。
芋けんぴが自由に食べられる休憩スペースがあって、1000gくらい入った大袋が積み上げられていて、外でできたての「青のりけんぴ」を試食しました。あれもおいしかったなー。
南国製菓さん、これからも楽しみにしてますよー。

2011年9月21日水曜日

我が子菓子 善蔵 ゆず入り芋菓子


今日の芋けんぴ。

【ゆず入り芋菓子】
メーカー  我が子菓子 善蔵 宮栄商事有限会社
所在地   愛媛県喜多郡内子町内子
参考価格  273円
内容量   100g



以前紹介したしょうが芋菓子と同じ善蔵さんの「ゆず入り芋菓子」。
こちらも太めでサクッとした食感で、口に入れた瞬間ゆずの香りがふわっと広がります。
最初はゆずの苦みと芋の風味の組み合わせに違和感を感じてたんだけど、食べ続けると不思議と癖になる味です。
サラサラとした甘さで食べやすく、僕は善蔵さんかなり好き。

あともうひとつ、黒ごま芋菓子も期待大!

2011年9月17日土曜日

はじめまして

はじめまして。こんにちは。
『flip-flopと』の加藤晶夫です。

突然ですが、僕は「芋けんぴ」が好きです。
好きすぎて自分で芋けんぴを作って販売して、もっと多くの人に芋けんぴの魅力を伝えたい、と思うようになりました。

芋けんぴの魅力とは何なのか。なぜ芋けんぴなのか。
よく聞かれるのですが、実はうまく言葉にできないんですよねえ。

あっ、そうか。もしかして「芋けんぴ」を知らない人もいるかもしれませんね。
芋けんぴは、さつまいもをスティック状にカットして、油でカリカリになるまで揚げて、そして砂糖みつにからめて乾燥させたお菓子で高知の特産品です。
しかし全国のスーパーなどで売られていて、ポリポリと食感が楽しく、ついつい食べる手が止まらなくなるシンプルで親しみやすい、子供から大人まで食べられるおやつにぴったりな一品です。

ざっと説明するとこんな感じなのですが、芋けんぴの魅力はこれだけには留まらないのです。
例えば原料である、さつまいも。
今身近にあるお菓子で、これほど素材自体の風味を感じさせるものはあまりありません。
そしてそのさつまいもにも、たくさんの種類があって、それぞれに味、食感、色などの違いがあり、もっと掘り下げるとそこに関わる人がいて、その芋が生まれてその土地に根付いた歴史があります。


シンプルだからこそ見えてくるものがある。
「芋けんぴ」は僕に、おもしろいものは身近にあることを教えてくれたお菓子でした。

このブログでは、そんな芋けんぴの魅力を伝えていったり、僕が芋けんぴ屋を開業するまでの道のりを書いていきたいと思います。

よろしくお願いします!

2011年9月12日月曜日

コープ 九州の芋けんぴ



今日の芋けんぴ。

【九州の芋けんぴ】
メーカー 日本生活協同組合連合会(CO・OP)
製造元  澁谷食品株式会社
所在地  九州工場 鹿児島県鹿屋市串良町細山田
参考価格 158円
内容量  170g


コープの「九州の芋けんぴ」。
なんでわざわざ九州の〜と言っているかというと、コープが展開する「産地のみえるシリーズ」のラインナップだからだそう。

味は太すぎず、細すぎず。甘すぎず、やわらかすぎず。
これぞ芋けんぴ!といった感じ。

それもそのはず。
製造元の澁谷食品は知る人ぞ知る、芋けんぴ界の大御所。
なんと芋けんぴの生産量は全国シェア50%を占める。
 ちなみに本社は高知です。



さてここでもう一点、芋けんぴの袋によく見る言葉を見てみましょう。
それは、「黄金千貫(こがねせんがん)」という言葉。

黄金千貫とは、さつまいもの数多くある品種のうちのひとつで、見た目は黄色いさつまいも。
主にでん粉の原料として育てられたが、収穫量が多いので後に焼酎の原料としても育てられるようになりました。
またホクホクとした食感の良さから芋けんぴの原料にも使われるようにもなりました。

というのは調べてみてのまとめで、実際のところはわかりません。

どのメーカーも黄金千貫は芋けんぴのための特別な芋だ!と言わんばかりの表記の仕方なので、気になって取り寄せてみたことがあります。
その頃はさつまいも初心者で、今ほど味の違いはわからなかったけど、食べてみるとたしかにホクホクしておいしい。
でもこれってさつまいも?って感じでさつまいもの風味としては物足りないように思えました。

偶然、黄金千貫のなかでもそういう芋だったという可能性もあります。
ただひとつ言いたいのは、さつまいもの種類にもいろいろあって、芋けんぴの世界はまだまだ奥が深いってことです。


でも普通の芋けんぴが食べたい!という時の芋けんぴは、間違いなくこれでしょう。

我が子菓子 善蔵  しょうが芋けんぴ




今日の芋けんぴ。

【しょうが芋けんぴ】
メーカー  我が子菓子 善蔵 宮栄商事有限会社
所在地   愛媛県喜多郡内子町内子
参考価格  368円
内容量   180g


僕の芋けんぴ好きを知って、心優しい方がおすそわけしてくれました。
ありがとうございます!

食べてみての感想ですが、ここの芋けんぴは今まで見てきたなかでも一番といっていいくらいの太さです。
でも食べやすいザクッとした食感で、1本でもかなりの満足感があります。
とはいってもついつい食べてしまいますが。

しょうがの風味も辛すぎない程度にしっかり効いていて、僕のようなしょうが好きにはたまらない芋としょうがのバランスになっています。
お子さんとかしょうがの好みによって評価は変わっていますが、善蔵さんには芋けんぴではめずらしい「ゆず味」もあり、こちらもゆずの風味をうまく生かした商品となっています。

ところで気になるのが、「我が子菓子」という名前。
善蔵さんのホームページを見ると、
我が子に混じりけのない、安全なお菓子を食べさせたい。
という願いがこめられているようです。
素敵だなあ。
地元愛媛にこんな素敵な会社があるなんて、ちょっと就職したくなってきました。
他の飴や駄菓子もおいしそうなものばかりで、ずっと続いていってほしい会社です。

2011年9月8日木曜日

唐船峡食品さつまフーズ 紫芋かりんとう


今日の芋けんぴ。

【紫芋かりんとう】
メーカー 唐船峡食品さつまフーズ
所在地  鹿児島県指宿市開聞十町
参考価格 320円
内容量  160g


結構太めで歯ごたえはいい。
ちょっと油っこいかなと思ったけど、紫芋独特の風味は感じました。

ちなみにメーカー名にある唐船峡(とうせんきょう)とは、指宿市(いぶすきし)にある渓谷のこと。
流しそうめん発祥の地で、1962年に唐船峡の清流を生かした観光PRのために始まり注目を集めたそう。
今は、回転式の流しそうめん器で有名らしいのだけど、知らなかったー。
動画で見たらすごい速さで回転してておもしろそう。
涼しそうだしいいですね。