2013年6月12日水曜日

ちいさなサイズ感





















『三谷龍二の10センチ』を読み終えました。

三谷龍二さんは木工デザイナー。
「10㎝」は長野県松本市にできた、ご自身の作品を常設展示したり、他の作家さんの個展やイベントを行うギャラリースペースです。


僕は本や雑誌で何度かお名前を拝見したことはありましたが、昨年松屋銀座で開催された「銀座目利き百貨街2」で小泉誠さんとのトークショーをされていて、お話しを聞く機会がありました。

その中で三谷さんが、古民家をそのまま利用したようなカフェが多いがそれはどうだろう?という旨のことをおっしゃられて、そのお話しにドキッとしてすごく記憶に残りました。

その時三谷さんは、(うろ覚えだけど、)いいものは残す。でも自分の感覚でこっちの方がいいと思えば変える。と言って窓のサイズを大きくしたか、位置を高くしたか、の話をされていました。

それを聞いて、ご自身のこっちの方がいいという美意識やセンスをしっかり持った方だなあ。すごい人だ…とすっかり感心してしまいました。



それから今に至り、それ以来美意識やセンスを意識するようになりましたが、まだ自分の感覚はよくわからず。
しかしひょんなことに、今いる奥飛騨温泉郷平湯は松本に近いことに気付きました。

松本にある「10㎝」。とっても気になる。

ということでこの本を購入しました。(インターネットでどこでも本が買える時代だしね)




すごくよくわかる感覚、というとえらそうかもしれませんが、銀座でお話しを聞いたこともあってか、すらすらと楽しく一気に読めました。
10㎝ができるまでや、そこで開催した展示会を含めて、『10人くらいでいっぱいになるようなちいさなお店が大好き』という三谷さんが、心地よいと思えるサイズ感を感じることができました。
特にほぼ日でも連載されていた「10㎝日記」の10月19日の日記は、現場に実際に机と椅子を持ち込んで自分の感覚で確かめた、という印象的な話でした。


三谷龍二さんの心地よさが詰まった10㎝。
実際に目にできる日が愉しみです。




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