2014年10月24日金曜日

チビけん、ウラ話













庭の楓が紅葉するのはまだもう少し先かな。


やっとCHIBI KENPIの全ての作業が終わってホッとしているところです。
こんなに落ち着いたのは久しぶりなので、CHIBI KENPIにまつわる話でも書こうかと思います。
思ったことをだらだら書きますので、興味のある方だけ読んでください。



いやでもほんと完成してよかった。
一時はちゃんと出来るか不安でした。

大きな買い物もしたんだけど、その中でも一番よかったのは包丁。
やっぱりよく切れる包丁は気持ちがいい。
包丁でひとつひとつ切るのは大変だろうと思われるかもしれませんが、この包丁のおかげで切るのはとっても楽しかったです。

包丁の切れ味っておもしろいですね。
新しい包丁は、刃先を触った時に「切れるぞ〜」っていうゾクゾク感があります。
一方前の包丁は、ちゃんと研いでるんだけど、触っても切れる感じがしないんですよねえ。
見た目じゃわからない指先の感覚の鋭さ。すごいなあ。
そして研ぎがうまくなりたい。
ちゃんと手入れして永く使いたいです。



あと芋の話。
今回の黄金千貫を使って販売したことは、あまりないんじゃないかなあ。

市販の芋けんぴは、ほぼ黄金千貫を使って作られてます。
ひねくれものの僕は、じゃあ別のでと他の芋を使っていたんだけど、黄金千貫を使うにはそれなりの理由があったんです。

黄金千貫は栗っぽいホクホクした食感の芋です。
悪くいえば、口の中の水分が奪われる非常に粉っぽい食感。
でもそれが芋けんぴに適していて、あのサクサクとした食感が生まれます。
他の芋だと、生っぽい湿っけた食感が残ったり、堅くなりすぎたりと芋けんぴにするには難しかったりします。

今回黄金千貫を使ったのは、やっぱり基本の芋けんぴは黄金千貫だろうと思って。
基本の芋けんぴを食べたいし、作りたいなと思って使いました。


そして出来たのが、黄金千貫(太)と黄金千貫(細)。
基本といいつつも、感覚でいろいろやっちゃいました。

見た目通り太さの違いで食感が違います。
あと揚げ具合も微妙に違います。
あとさらに砂糖も違います。
結果どうなったかは食べてみてもらいたいんですが、なかなかいい感じです。


今まであんまり砂糖を変えるって発想がなかったんだけど、今回変えたのは「あんこ」の影響です。

なんであんこと思われるかもしれませんが、今年の前半はよく和菓子を作ってて、よくあんこも炊いてたんです。
で、あんこに関する本を読んでたら、上白糖や白ざらめなど今まで使ってなかった砂糖が使われていました。

それは「キレ」と「コク」という考え方から。
あんこの「コク」を引き出しつつも、後味の「キレ」がないと食べ疲れる。
そのために砂糖はスッキリとしたものを使う。
そしてもうひとつ大事なのは、塩。
砂糖をしっかり使って甘さは控えずに、塩で引き締める。

そういう考え方があることに感心しちゃって、僕も砂糖に対する見方が変わりました。

なので今回、細いのはコク重視の砂糖。
太いのは、キレ重視の砂糖。
そしてしょうゆ以外、塩気を感じない程度の塩が入ってます。

どうなんでしょうね。
実際違いはお米でいうと、こしひかりとあきたこまちどう違う?くらいのものだと思います。
わからない人はわからなくても全然大丈夫!
僕も言うほどよくわかってないですから。

ただ芋けんぴのおいしさって、一口食べてうまい!じゃなくて、食べ続けてるとなんかおいしいなあ〜って感じのものかなあと思ってて。
一口食べてうまい!の芋けんぴがあってもおもしろいですけどね。

なので食べ続けられるものっていうのは、意識して作りました。


これ、おもしろいエピソードがひとつあるんだけど、長くなるので今度にします。
もうすでに相当ダラダラしちゃってるからなあ…


最後に、今回CHIBI KENPIを販売できる機会を与えてくれたねじまき雲さんとtocoro cafeさんには本当に感謝です。ありがとうございます。

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