2015年10月1日木曜日

左官












10月になりましたね。
お店のオープンを13日目標にしていたのですが、思うように進まずもう少しかかりそうです。

さて今日はようやく外壁の漆喰を塗り終えました。
これですべての左官工事が終了しました。

全部同じ素材、同じ色にするのが嫌だったのでいろんな材料を使いました。
折角なのでふり返ってみたいと思います。



まず塗ったのは厨房の壁。
下地は前に収納があった場所は石膏ボードが丸出しで、他は塗装してある状態でした。

下地作りとしてシーラー2回塗り。
そして塗ったのは、化学接着剤を使っていない貝灰漆喰。
それに色付けのために竹炭粉末を混ぜたものです。

いつもの悪い癖で、いきなりレシピをアレンジして失敗するパターンです。
まだコテの使い方も慣れず、塗りやすい固さなのかどうかもわからない状態でしたが、最初は悪くない仕上がりに見えました。
しかし塗った翌日に見てみると、一部にアクが浮いてしまっていました。
その後がよくなかったです。

アクを止める為にシーラーをその部分だけに塗って、もう一度漆喰をその部分だけ塗りました。
するとシーラーの部分は普通に塗れるのですが、平坦にならすためシーラー以外のところに伸ばそうとした瞬間、漆喰が一気に固まってしまいました。

恐らく竹炭の影響だと思うのですが、吸水率がものすごいことになってるみたいです。
壁に水がかかっても下まで落ちません。全部吸収してしまいます。

手直しするなら一面全て直さないといけませんね。
この時はまだ気付いてなかったですけど。



その次はトイレ。
下地は普通のビニールクロスだったので、厨房と同じくシーラーで下地作り。

塗ったのはワラの入った珪藻土。
客席より先に、目の付かないトイレから塗って練習しようと思いました。
目論みとしては正解だったけど、珪藻土の最初の状態がかなり伸びの悪い感じで、全然わからずに塗ってしまいました。
あとワラがひっかかってキズのようになり、上から塗り直したりしました。
結果想像以上の量を使うことに。
これが後々響いてくるとは思いもしませんでした。



その次は客室天井。
下地はゴザのような模様のビニールクロス。これも同様にシーラーを塗って下地作りしました。

塗ったのはトイレと同じ珪藻土。
トイレと違って窮屈じゃなく、一気に広い面を塗れるので楽しかったです。
天井を塗ってる後半になって、珪藻土の残量が足りるかどうか微妙になってきました。
そこでようやく水を足すと伸びがよくなることに気付きました。
なので目が届かない奥の方がきれいに塗れてます。
逆から塗るべきだったなあ。



次は客室壁面。
下地は漆喰や珪藻土とはまた違うような塗り材で、吸水率はあまり良くなさそうでした。
同じくシーラーを塗って下地作りしました。

ここで前日の失敗を活かし、奥の壁から塗ることに。
しかしどう見ても全ての壁を塗るには量が足りない感じです。
そこでカウンター上の壁は後回しにすることに。

塗るのはだいぶ上手くなったとは思うんだけど、最後一番目につく壁を塗った後、気になったところを修正したのがよくなかったです。
翌日見てみると、修正したところだけ質感も色も違ってました。
これだったら一気に塗った奥の壁の方がよかったです。
しかも少しだけ余ったので一面だけ二度塗りしたら、すごくきれいに塗れました。
この時になって初めて二度塗りの大切さを身にしみました。



そして最後に外壁。
凸凹した吹き付け壁を埋めるため、下地にかなりの時間がかかりました。
まずシーラーを塗り、凸凹を埋めるために軽量モルタルを塗りました。
工期を早める為にモルタル凝固材を入れたり、強度を出すため寒冷紗を入れたり。
かなり苦戦しました。
乾燥したらもう一度シーラーを塗って下地は完了。

塗ったのはロハスウォールという会社の、これも自然素材で出来た漆喰です。
ここは専用の下地材用の漆喰があります。
これがすごくよかったです。
伸びもよく、足りるかどうかまた心配していたのですが全然計算通りに間に合ってくれました。
そしてこの下地材のおかげか、仕上げ材はさらに伸びがよくて塗りやすかったです。
出来るだけフラットに仕上げたい方や、きれいなパターンをつけたい方は、ロハスウォールの漆喰はおすすめです。

価格は高めですが、やっぱりその価値はありましたね。



いろんな失敗はありましたが、いろんな経験ができて勉強になりました。

そうそう、塗ってる時にずっと思ってたんだけど、洋菓子のデコレーションをする人は漆喰塗るのも上手いだろうなあ。
水分量の調整とかすごく洋菓子に近いものを感じたし、生クリームをスポンジにスーッと塗っていくのと漆喰を塗るのは通じるものがあると思うんだけど、どうなんだろ。

そうか、今度ケーキ作ってみるかな。

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