短期間の寮生活で食事は出るものの、単調になりがちなメニューをいかに楽しいものにできるか?
お茶漬けの素を買ったり、おいしそうなお土産を買ってみたりしましたが、ある日ふと思い付きました。
そうだ!漬物を作ろう!
せっかく漬物に興味を持って『漬け物大全』って本を読んだりしたのに、実際作ってみない手はない。
寮に調理器具はないけど漬物ならば作ることができる。まさにうってつけ。
何漬けにしようか悩みましたが、保存も利いて味付けもそのままでいい「味噌漬け」を作ることにしました。
そんなわけで、おいしい味噌を求めて飛騨高山へ。
飛騨高山には酒蔵も多いけど、老舗の味噌屋さんも数軒ありました。
その中でも、味噌の種類は二種類のみ。
余分なものは入れず昔ながらの味噌作りをされていて、販売も自分のところのお店と配送のみ。
という姿勢に感銘をうけた『大のや醸造』さんの味噌を使うことにしました。
甘口の糀味噌と辛口の赤味噌。
二種類をそれぞれ7:3と3:7で混ぜて味噌床を作りました。
漬ける材料は、
豆腐と卵黄。
豆腐の味噌漬けは以前食べて、そのチーズのような食感と深いコクが忘れられなくて、また食べたいと思ってました。
卵黄の味噌漬けは本に載っていて、味噌の効果で卵黄が固まるらしく、どんなものだろうと気になっていました。
そして漬けること1週間。
卵黄は見事に固まりました!
味はというと、卵黄の味をぎゅっと濃縮して、さらに味噌の風味とほどよい塩気が効いていてたまりません。
これは日本酒がすすみます。笑
豆腐の方はちょっと失敗。
水切りが足りなかったか漬け方が悪かったか、思うように固くなってくれませんでした。
でも味は良し。
ごはんもすすむし、やっぱり日本酒が飲みたくなります。
これで大体感じはつかめてきたので、次は野菜に挑戦中です!
今は茗荷とナスを漬けています。
他にも漬けたいものがまだまだあるので楽しみです。
2013年7月30日火曜日
2013年7月17日水曜日
若気の至り
始めからこだわったり、オリジナリティを求めて失敗したりして。
そういう「若気の至り」、よくやってしまいます。
芋けんぴの試作を休み休み5年もやってたのは、その最たる例ですね、、
いやでもね、「若気の至り」悪くないなあと思うのです。
ベタな言い方だけど、失敗して気付くことってほんと多いです。
最初から基本を守ってやってれば、失敗することはないのかもしれないけど、それだと「どうしてそうなるか?」がわからないんじゃないかなあ。
始めは失敗して、基本といわれるものがどうしてそうなっているかの理由を知る。
そしてこれはある方が教えてくれたのだけど、始めにとことんやれるとこまでこだわると、基本とこだわりの間の「振れ幅」がわかる。
そうしたら、その「振れ幅」の間で調節ができるようになる、と。
最近、こだわりを少しずつほどいていって、ここまでならどういうことができるかなあと遊べるのが楽しいです。
あとから振り返ると、なんで最初はあんなにこだわってたんだろう?って可笑しくなります。
でもそれって大事なんだなあって思います。
2013年7月3日水曜日
漬け物大全
『漬け物大全(平凡社新書) 小泉武夫著』を読み終えました。
漬け物に興味を持ったのは、前に『おばあちゃんの台所修行』を読んでから。
昔の人の暮らしの知恵っていいなと思ったのと、今のバイト先で結構な数の漬け物を取り扱ってて、漬け物おもしろいかも、という勘が働いたからです。
その勘は見事に当たりました。
漬け物はやっぱりおもしろい。
その土地にあるものを漬ける。
葉菜、根菜の野菜から、果実、そして肉や魚まで。
漬け床も塩、醤油、味噌、麹、米糠、酒粕、酢、味醂などなど。
それは冷蔵庫等もない時代、保存性を高めたり、必要な栄養を摂るための暮らしの知恵ではあるけども、それだけじゃない。
手間のかかるいろんな方法で漬け物が作られているのは、それがおいしくて人に喜んでもらえるから。
作るのがたのしみのひとつだったんじゃないかと思うのです。
そういうものがその土地の文化となり、伝わっていくんではないでしょうか。
いやほんと、漬け物おいしいですよね。
僕も思い返すと子どもの頃、親が酒の肴に買ってきた「わさびの葉の醤油漬け」がおいしくて忘れられない味になってたり。
今まで意識していなかったけど、つぼ漬け、奈良漬け、柴漬けなど、ごはんのお供に漬け物があれば進んで食べてて、ごはんと漬け物の組み合わせっていうのは自分の味覚の根っこの部分にあるものなのかもしれません。
その土地の文化を色濃く残すものとして、観光地のお土産コーナーには今でも多くの漬け物が売られています。
この本によると、”伝統食品の多くがここ数年その消費量を減少させているのに、漬け物は毎年増加の一途をたどっている”そうです。
しかし流通や販売を考慮して工業製品的に作られた漬け物の多くは、よくわからない保存料、食べやすさを求める添加物が加えられています。
そういったものは次の世代に伝えられる食の文化にはなりえないと思うのです。
最近僕の周りでは、先人たちが残してくれた、暮らしをたのしむ手仕事の大切さが見直されてきているように感じます。
暮らしの知恵を受け継ぐっていうと身構えてしまうけど、もっと気楽に取り入れてみていいんじゃないかな。おもしろいんだから。
2013年7月2日火曜日
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