2013年12月13日金曜日

つた





実りの秋ですねえ。

秋の自然が好きです。


もみじ、イチョウ、実のなった木々。
いろいろ目を惹くものは多いけど、特に好きなのが、つた。

紅葉した「つた」の植物。



壁面に、縦横無尽に伸びているようで、なにか秩序のようなものも感じさせる。


うん。
きれい。


自然が作り出した偶然の美。
でも偶然だからこそ、バランスが難しかったりするんですよねえ。

まず伸びすぎてるのはダメ。

壁から垂れたり、はみだしてると、どうも廃墟な感じになってしまいます。



上の写真のような、伸び盛りな感じがいいでしょうか。
ちなみに写真の家、通りかかるたびに見上げてたのですが、先日通ると刈られていました。

残念だけど伸び過ぎはダメだからね。

また来年の楽しみに。
















2013年12月3日火曜日

暮らしのサイズ

















引越しも終わり、ようやく落ち着いてきました。


新しい部屋のレイアウトにまだ戸惑うこともあるけど、今までうまくいってなかった部分も整理できました。

ここでは、無駄のない身の丈にあったサイズ感で暮らしたいなと思ってます。


そこで始めたのが、家計簿と洗い桶。

いつか始めたいなあと思ってたんですよね。

どんな効果が表れるかなあ。

2013年11月20日水曜日

国立


引越し先は国立市です。


何度も引越していると、やっぱり街の色ってあって、雰囲気が全然ちがうことを実感します。

国立は何度も訪れたことのある場所。
学園都市の整備された街並み。
谷保の方まで行けば、畑や自然も多く残っていると聞いてます。
あと大きな商店街があり、個人で営むちいさなお店も多い印象です。

あと中央線には、やっぱり文化があるなあって感じがあって。
どの街も個性があって、その勢い、流れみないなものはどこから来ているんでしょうね。
ぜひ身を以て味わいたいなあと思っております。




僕個人としては、まだ何かやることが決まっているわけではありません。
これまでやりたいことを探して、とにかくやってみる、という感じで思うがままにやってきました。

幸い周りの方たちに恵まれて、芋けんぴの販売を始められました。
そしていろんな声をかけていただき、やることはたくさんありました。

器用でうまくやれる方なら、どんどんステップアップできたと思います。
でもこればっかりはどうしょうもなく、不器用で、めんどくさい人間だと自覚していますので、やるほどに歯車が合わなくなってしまいました。


できることと、できないことがある。
ようやくわかってきたことです。

「いつかは」できるかもしれない。でも「今」はできない。
それを「今」やろうとして、無理がでたんじゃないかな。

今でしょ!じゃあないんです。


とにかくやってみる、というのは始めるきっかけとしてはいいかもしれません。
でもその後、じゃあそれから何ができるか。これを考えないと。
とにかくやってみるのままだと、確かに動き始めて、それでうまくいっているように錯覚してしまいます。
結局流れを止めることも出来ず、周り次第、流されるがままです。


「今」できることを積み重ねる。
どんなに人から見たらくだらない、小さなことでも。
今できることを。



なんだかんだ人の目を気にして、人に甘えてたんだと思います。
国立では、自分でできることをやっていきます。







2013年11月18日月曜日

引越し
















引越しすることになりました。


それで部屋の片付けを始めたんですが、思ったより捨てられなくて全然進まない。
今度で6回目の引越しで、割と引越しベテランの域に達しているんじゃないかと思ってたんですけどねえ。

でもここに移ってから、今までとは全く暮らしが変わったからなあ。
自分で作ったもの。だれかにいただいたもの。
そういうものが増えました。


思い出として残しておきたい。

でも、この先変わっていこうと、進んでいこうとする時に、ふり返ることがあるのか。

ふり返りも時に大事だけど、今までそういう思い出の品でふり返ったことはなかった。

そういう時に大事なのは、物じゃなくて記憶とか感覚なんじゃないか。

そして記憶とか感覚に残っているものは、捨てても全くなかったことになるわけじゃない。

むしろ次に進むための軽さになる。




とかなんとか考えて、思い切ってどんどん捨て始めました。
なんだか体が軽くなった気がするかも。


もしかして、これが噂の「断捨離」ってやつですか。


いまさらかー!



2013年10月31日木曜日

スジ

















スジがまったく見えない。




アキレス腱のことではなくて、話の筋とか道筋とか、そういうスジです。

自分が進むこれからのスジがまったく見えないのです。


だからといって立ち止まるわけでもなく、なんとも不思議な状態。

こんなの今までなかったなあ。



今までもほとんど行き当たりばったりだったけど、ぼんやりとスジは見えていた。

もちろんスジ通りにいかないことも多かったけど。




スジといえばずっと前に、「芋けんぴ屋になるんだったら、芋けんぴ屋で働いて、修行して、それからやるのがスジだろう」と言われたことがあった。

たしかにそれが、一般的で最も現実的な筋書きなのかもしれない。

でもそれは全く考えなかったな。

なんでだろう。やっぱり生まれつきのひねくれ者だから、自分でスジを書きたかったのかもしれない。


そんな大それたことを。

すでにある筋書きに乗らずに、新たに現実で通用するスジを書く能力は、今のぼくにはない。

というか、一番苦手なことなのかもしれない。



いやそれができる人なんて、ほんの一握りなんだろう。

すでにある筋書きには乗りたくない。でも自分でスジは書けない。

そう思っている人は、意外に多いような気がする。





でもそれは悪いことでもないように思える。

そこがスタートなのかも。

それがわかれば、自分に合った方法を考えることができるから。




ぼくはもうちょっと、このスジが見えない状態を味わってみようと思います。


そういや昔、笑福亭鶴瓶の『スジナシ』という番組が好きでした。(今もやってるのかあ)





2013年10月29日火曜日

理想と目標



















自分の中にやりたいことがあって、

できない…と思ったら「理想」。やれる!と思ったら「目標」。




になるんじゃないかな。


そうなると、あまり理想を掲げるのはよくないのではと。

できない…と思っているのに理想ばかりみていると、できない自分に落ち込んだりする。
それでも理想を見続けるのは、「理想があるから大丈夫。うまくいかないのは自分の努力が足りないからだ」と思っちゃうから。(できないと思ってるのにね。)

理想は甘い夢を見させてくれる。自分への厳しさにも酔える。

でもそれって自分への厳しさにみえて、実は逃げてるだけなんです。
努力が足りないというのは言い訳。努力の仕方もわからないのに。



完全に自分のことなんですけどね。
この厳しさはなんか違う、と思ったらこういうことなのかなあと。




適切な、自分に合った目標が大事なのかも。

頑張ればできる、これは実現させたいと思える目標を、ひとつひとつ達成していく。
それを続けていけば、以前はできない「理想」だったものが、やれる「目標」にかわっているような気がします。


できることを、ひとつずつやる。

前は無難にやれることから始めるイメージだったけど、もうちょっと勢いをつけて足取りを軽くするようなイメージなのかも。


自分の中で、何が理想で、何が目標なのか。
考えてみようと思います。

2013年10月21日月曜日

夢を旅した少年



















パウロ・コエーリョという人が書いた『アルケミスト』という小説を読みました。
世界中で読まれているベストセラーだそうです。

夢を信じて進めば、いろんなものがそれを実現させようと働きかける。
そんな運命論的な話なんだけど。
たしかにその感じ、わかるような気がするんですよね。
それはだれにでも共通する感覚なのかも。
だからこそ時代を超えて、国を越えて、読まれているんでしょうね。


でもね、信じたからといってうまくいくわけではないんです。
むしろ困難があって、それをなんとか乗り越えていく。
その乗り越え方が、今まで気付かなかった考え方や無意識のうちに避けていたことを考えるきっかけになってるのかなと。

おもしろかったのは、夢を追って旅に出たんだけど、いきなりお金を盗られて一文無しになっちゃいます。
もう絶望して、帰ろうってなって。
それがとても自然だなと思いました。
そこで、それでもぼくは夢をあきらめない!ってなるのは、ちょっと漫画すぎる。不自然です。

でもそうなった後に、帰るためのお金を稼いで、よし帰ろうとなった時、また考えるんです。
本当にこれでいいのかって。
まあその時、考えを後押しするのは、出会いと経験、そしてお金と時間があるという余裕なんですけど。
それはちょっと、うらやましい。。



そんな感じで途中、タイトル通りに錬金術士が出てきて、さらに哲学的になったりして。
そういうの、けっこう好きな人多いですよね。

おもしろかったです。
ぼくも知らないうちに自分の考え方が凝り固まってきているような気がして、ちょっと変えてみようかなと思うきっかけになりました。



2013年10月16日水曜日



うまくいかなかったら、やり方を変えて次にいく。


始めからうまくいくことなんて、そうそうあるもんじゃないと思うんですよね。
特にぼくの場合は行き当たりばったりなことが多いので。
大体まず失敗して、(凹んで)修正して、ちょっとずつ良くなっていく。
そういうパターンが多いです。

でももうちょっと、望む結果に向かって目標を立てながら進む、ってやり方も身につけたいなあと思います。



といううまくいかなかったけど、気持ちの切り替えができた日。

2013年10月4日金曜日



先日行われた、Cafe ふたつの木「4丁目マーケット」にお越しくださったみなさん、ありがとうございました!

反省点は多かったものの、「おいしい!」という声をいただいて、それはもう本当にうれしいかぎりです。Tさんが作った消しゴムはんこもとてもいい感じでした。







さて、普段の日々に戻り。


調子といいますか、いい流れ、わるい流れの波ってありますね。
少なくともぼくには必ずあります。

正直つい先日までダメのダメダメで、「どうせおれなんて…」とじめじめキノコを生やしてました。

せっかく岐阜でエネルギー充電してきたのにね。
まあそれも自己嫌悪の要因になってしまって。



岐阜にいた時、考えたんですよ。
どうしたらいい流れができるんだろうって。

その時の答えが、
「やることを、どんどんやる」
でした。

やることが、苦手だったりめんどくさかったりで後回しにしていると、目に見えて流れが悪くなります。
それは今まで何度も体験してきました。



わかっていた、はずなのに…

やっぱり悪い流れになってしまいました。


しばらく今思うと意味不明な自己嫌悪に陥ってたのですが、ようやく回復の兆しが。
引っ張り回してくれていい出会いがあったのと、
気にかけてくれる方がいたのと、
なんとかもがいて少しカタチが見えたので。

このままいい流れを作りたいな。

2013年9月27日金曜日

おにぎりの具

いよいよ明日は4丁目マーケットです。
天気も良さそうだし楽しい一日になればいいなあ。

さて只今具材の仕込み中ですが、産地も合わせて少し紹介します。


・鮭 北海道、チリ

築地で鮭の切り落としを購入。そのため産地が混合しています。ほぐし身の場合、カマとかの方が脂がのってていいんじゃないかと思ってます。



・焼たらこ ロシア

こちらも築地で。ポロポロに崩さずほぐしながら皮ごと入れます。




・じゃこマヨ 淡路

淡路の新物のじゃこ、自家製マヨネーズ、いわしの削り節、しょうゆ、胡麻。あと少しだけ山椒の入った和風の味付け。




・自家製マヨネーズ 卵:宮崎

化学物質を使ってない卵と、米酢、塩、オリーブオイル、米油で作ったマヨネーズ。




・梅干し 埼玉

埼玉の南高梅を2010年に漬けた3年もの。塩分11%のしょっぱい梅干し。おおぶりなので果肉たっぷり。種抜きです。



・甘とうがらし 熊本

ふたつの木さんから仕入れた熊本県産伏見とうがらし。しょうゆ、酒、砂糖で甘辛い佃煮にしました。




・なす味噌 熊本、広島、岐阜

こちらも熊本の青なすを、飛騨高山の大のや醸造さんの味噌と合わせました。広島の青しそも入ってさっぱりと。




・昆布 北海道、埼玉

日高昆布に梅干しと同じ梅のシロップ漬け、白梅酢、しょうゆ、米酢、みりん、かつおぶしで佃煮にしました。




・漬物 増富キュウリ、オクラ、インゲン、なす:熊本 
     みょうが:広島 ごぼう:宮崎 人参:北海道

きゅうり、人参、みょうがはたまり漬け。ごほう、インゲン、オクラ、なすはみそ漬けにしました。おにぎりにはこの中から何種類かが付きます。




・ツナマヨ(仕込み中) 南アメリカ

マグロをオリーブオイルでじっくり煮て、自家製ツナを作りました。





・とり五目(炊き込み) 鶏、人参:北海道 ごぼう:宮崎 大豆:アメリカ しょうが:高知

若鶏、人参、ごほう、油揚げ、しょうがの入った炊き込みごはんをおにぎりにします。



具材や漬物も、少し単品でお出しするかもしれません。

持ち帰って、ご家庭でのごはんのお供にいいかと思います。



あ、そうそう。海苔も奮発して有明のいい海苔買っちゃいました。
新米も昨日食べたら、甘みもあってつやもあって、おいしかったなあ。
明日はどんなおにぎりができるんだろ。


では明日、吉祥寺 ふたつの木「4丁目マーケット」でお待ちしています。

2013年9月24日火曜日

おにぎりメニュー

28日に吉祥寺、Cafe ふたつの木さん開催される「4丁目マーケット」のおにぎりメニューが決まりました!


おにぎり

・鮭
定番の焼き鮭を脂の乗ったところも丁寧に手でほぐしてます。

・焼きたらこ
中はジュワッとレアな食感を残して焼き上げます。

・昆布
北海道産日高昆布を佃煮に。

・梅干し
2010年に漬けた三年もの。塩気がまろやかに。埼玉県産南高梅。

・じゃこマヨ
じゃこを自家製マヨネーズとおかかで和えました。

・ツナマヨ
ツナもマヨも自家製。隠し味も自家製。

・なす味噌
熊本県産なすと飛騨高山「大のや醸造」さんの味噌。

・甘とうがらし
熊本県産伏見とうがらしの佃煮。

・とり五目
鶏肉、お揚げ、しょうが、根菜が入った甘辛い炊き込みおにぎり。


漬物

・固定種増富キュウリとれんこんのたまり漬け
・みょうが、オクラ、いんげんの味噌漬け

*都合により内容が変更する場合もございます。




竹皮にちがう種類のおにぎりが二個と、自家製漬物がちょっと付いて、1セット500円です。



お米はいつもお世話になっている調布の白井米店さんから、佐賀の特別栽培七夕こしひかり新米が届きました。

野菜の多くは、ふたつの木さんが普段使われている熊本の野菜を使わせてもらいます。
伏見とうがらしや増富キュウリなど、あまりお目にかかれない野菜がどんなふうになるのか僕も楽しみです。


あと今回野菜のコラボということで、芋けんぴで使っている鹿児島県産紅はるかを、ふたつの木さんが芋ごはんにしてくれます!
よく「芋けんぴ以外の芋料理はしないんですか?」と聞かれますが、ほんとにほぼ芋けんぴしか作らなくて。
もちろん芋ごはんも作ったことがないので楽しみです!(作れよ!って声が聞こえてきそうですが…)


ああ、あとはカナムさんのお菓子も食べたいし、他の出店者さんも気になる。


今週末、みなさまぜひお越しください。


2013年9月20日金曜日

おにぎり




おにぎりはおいしい。

おにぎりはいいもんだ。




ぼくはおにぎり屋に勤めて、炊きたてご飯を手でふわっと握ったおにぎりのおいしさを知ってしまいました。

それまでのおにぎりの記憶といえば、こどもの頃弁当に入っていたおにぎり。
お昼には冷えて団子みたいに固くて。
味は簡単混ぜると出来るおむすび山。

うちは鮭わかめと梅かつおが定番で、鮭わかめは好きだったなあ。




おにぎり屋に勤めた理由は、「だれでも作れる身近なもので、よろこんでもらえたらうれしいだろうなあ。」と思って。

このスタンスは今も変わりません。



ぼくが勤めたおにぎり屋は、鉄の羽釜でごはんを炊いて、注文が入ってから握る。
握りたてを店内で食べてもいいし、持ち帰ることもできるお店でした。

仕事は厳しかったけど、おにぎりを握るのは好きでした。

おいしいおにぎりを。

それはずっとあったんじゃないかなあ。


でもかっこつけてるわけじゃなく、単純に自分がおいしいおにぎりを食べたかった。

あとおいしいおにぎりは、
おいしいお米、
おいしい海苔、
おいしい塩、
おいしい具材などなど

自分ひとりの力で出来るものじゃないって、漠然と考えてて。

だから自分が握ったおにぎりも、人が握ったおにぎりも、おいしければおいしい。

素直にそう思えました。




なぜでしょう?

ぼくはやっぱり、手で握る、というのは形を作る以上のなにかがあるように思えます。

そのおにぎりに関わった人たちの想いを結び、食べた人の顔を思い握ること。

そこにはきっとなにかあるはずです。





ぼくの中に、おいしいおにぎりを、食べたいし食べてもらいたいなという気持ちはずっとあって。


おにぎりのロゴを作りました。



おにぎりに関わる点と線を感謝の気持ちで結んで、おいしくなあれと握る。


そんなロゴです。

ちょっと遊びというか、「我」が入ってるのはご愛嬌で。






そして今度、「flip-flopと」のおにぎりを食べてもらえる機会があります。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
吉祥寺 Cafe ふたつの木  4丁目マーケット(Link)
2013.9.28(土)/ 29(日)
12:00~17:00
東京都武蔵野市吉祥寺本町4-6-10

飲食
28.29日   Cafeふたつの木「秋の行楽弁当」
     Khanamの卵・乳製品を使わないお菓子
28日    flip-flopと のおにぎり

販売
28、29日 SMALL WOOD TOKYO 「木のまな板ほか、東京産木材を使った商品の販売」
29日    無添加自家製煮豆惣菜 越文 「在来豆の煮豆、惣菜販売」

*エコバックにご協力ください。
*自転車、車の駐車スペースはございません。ご注意ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ぼくは28日のみですが、ふたつの木さんは本当に気持ちのいい場所なので、28,29日ともお時間ありましたらぜひお越しください。

またおにぎりのメニューなどは後日お伝えします。

お楽しみに!





2013年9月16日月曜日

京都、大阪、東京

















平湯での勤務を終えて、京都、大阪に寄って東京に帰ってきました。




東京のおにぎり屋で一緒に働いていた青松さんが、京都でひらいた「青おにぎり」に。

鉄の羽釜の炊きたてご飯のおにぎりを食べられる店舗と、昔ながらのリヤカーでおにぎりを販売しているお店です。


その店主青松さん、同じ年なんですけどおもしろい人で。

コミュニケーションを大事にしている、っていうと、ずいぶんあっさりとした言い方になっちゃいます。
人と人が会って向き合い、お互いの間に生まれるなにか。
それをいいものにしたいと思っている人なんじゃないかなと思います。

人同士だから合う合わないとか。好きとか嫌いとか。
人情味たっぷりであたたかいやり取りだけがベストなわけじゃなくて。
そういうバランス感覚を持ちながらも、人との出会いを楽しんでる感じです。

そしてそれは、おにぎりに対する考え方、品質や衛生について、さらにはパッケージ、ユニフォーム、販売の仕方などの経営についても、そのバランス感覚は一貫して、いいカタチで働けているようにみえました。


今の場所でお店を始めたのは偶然だったらしいけど、近くのおもしろい人たちと出会って、京都左京区浄土寺の可能性を感じつつ、これからどうなっていくか。

とても楽しみです。

いろんな話ができて楽しかった。ありがとう。





そして大阪へ。

阪神電鉄の本社がある野田阪神。
昔その辺りに住んでいて、その時よく通った小原春香園さんに。
















一見デパートにある普通のお茶屋さんなんだけども(ある意味普通なんだけども)、そこの店主の小原さんがめちゃくちゃおもしろい!

4月にtocoro cafeさんで行われた「日本茶ワークショップ」にこの小原春香園さんの茶葉も使わせていただきました。
その時も書いたのだけど、僕が飲食の世界に興味をもったきっかけが、小原さんとの出会いでした。



小原さんは、いいものを誠実に。そしてそれだけじゃなくやわらかさを持ち合わせた人だと思います。

真面目にやってれば報われる。
残念ながらそうはいかない社会の中で、このやわらかさはとても大事な気がしています。

それがよくわかるのがこの写真にも写ってるソフトクリームとグリーンティーで、おじいちゃんおばあちゃん、こどもにも大人気。
ここの抹茶ソフトが大好きという女の子が、すごい勢いで食べてるのをみて、こっちまでうれしくなりました。




新作の黒蜜抹茶パフェも、玄米あられやらきなこなど、随所にこだわりも見せながらも、お値段たったの350円!

このおおさか〜な感じ。やわらかさ。たまりません。




いや冗談ぬきで、普段の暮らし、ふつうって感覚にやわらかさは大切にしたいなと。

いろいろ勉強になり、いろいろいただいてしまって。
今度はこっちから渡せるようになりたいです。ありがとうございました。






そんなこんなでついに東京に戻ってまいりました。

東京にもまたいろんな人がいて。


東京でやっていく、生きていく意味。

そんなことを考えながら。



しばらくいろんな人と話してみたいです。

よろしくお願いしますー

2013年9月6日金曜日

平湯、ふりかえり2

地酒、飲み比べ(前回と写真逆だったなあ…)

















・自然が好き

ところでなんでこの人里はなれた奥飛騨温泉郷平湯に来たのかというと、やはり自然のなかでゆっくりと自分の時間を持ちたいと思ったからかなあ。

でもちょっとひっかかったのは、木や草花の多さや山に囲まれていることを「自然」と言ってるわけじゃない気がするんです。
僕が好きな自然は、「自然体」とか「自然な流れ」とか言う自然なのかもしれません。
難しくいうと「理(ことわり)」みたいな感じ。あんまりよくわかってないけど。

自然、例えば木とかは、自然な時の流れのなかで生きている気がするんですよねえ。
それは生態系とか循環とか、そういうものなのかも。
そういうものに触れると単純に気持ちがいいし、おだやかな気持ちになれます。



なんでそんなふうに思うようになったか。
さらにふりかえってみると、これは子どもの頃の記憶かなあと思います。

僕が育った場所もわりと田舎で、山で落ちたみかんを投げ合ったり、セミの幼虫を捕まえてカーテンで脱皮させたり、おたまじゃくしを捕ろうとして池に落ちたり。
自然のなかで遊んで、それが当たり前で、それが全てでした。



だけど大人になって、社会のなかで生きていると、不自然な、違和感みたいなものをたくさん感じるようになりました。

足の引っ張り合い、不機嫌の伝染、後ろ指の連鎖。
悪循環ってやつです。

なんなのでしょうね。
最近考えてるのは、お金を稼ぐのが目的化しているからじゃないかと。
お金に生かされるようにはなりたくないなと。



すいません、いきなり話が重くなりました。



まあ「自然」とか「お金」とか、そんなことを考えながらも、楽しく、おもしろいことをやっていきたいなあと思った、そんな平湯のふりかえりでした。


もうすぐ東京に帰ります!

2013年9月3日火曜日

平湯、ふりかえり

















奥飛騨温泉郷平湯に来て、もうすぐ4ヶ月。
あと一週間くらいで東京に帰ります。


ふりかえればあっという間な4ヶ月。
でも長かった。いろいろありました。

ちょっとふりかえってみようと思います。



・規則正しい生活

ここでの仕事は朝は5時半から。
朝の仕事が終わって一度昼寝して、13時半から夜まで。

おにぎり屋で似たような時間に起きていたから、朝が大変というわけではありませんでした。
でも自分で芋けんぴを販売するようになって、起きる時間が自分次第でなかなかリズムが掴めなかったので、いい練習になりました。
やっぱり朝早い方が自分には向いてると思います。
昼寝も途切れた集中力を一度リセットできるのでいいんじゃないでしょうか。

東京に帰っても取り入れてみようかな。気持ちいいしね!



・板前仕事

派遣の僕は単純な仕事をもくもくとやるだけですが、なにか学べることがあったらなあと思ってこの仕事を選びました。
飲食の仕事は経験していたのですが、思った以上に板前さんの、日本料理の仕事というのは様子が違っていました。

まず懐石料理ってものを知らなかったんですよね。
あんなに品数があって、あんなに盛り付けにこだわることに驚きました。
その他彩りや季節感、地の物を大切にしていました。
そこには日本が育んだもてなしの文化を感じることができました。
でも食材のいい部分だけを使うっていうのは、ちょっともったいないなあと感じることも。

それでも彩りに季節の草木を使うとぐっと季節感がでたり、今まで盛り付けを意識したことがなかったけどいいきっかけになりました。



・食文化

そんなつながりで食文化について考えることも多かったです。
もてなしの日本食文化は素晴らしいものです。
一方、身近な食べることを考えてみると、スーパーやコンビニに並んだものがほとんどです。
そこには買う人の手間をかけたくないという要望と、作る人の流通、販売の都合でなんだかよくわからないものが添加された食べ物ばかり。
それがいつのまにか当たり前になっている。
こんなことでいいんでしょうか。



・松本へ

平湯から街へ行くとなると飛騨高山か長野松本が同じような距離にあって、松本に行くことになりました。

下調べをしていると、松本で10cmというお店をされている三谷龍二さんのお名前が。
以前にトークイベントで、とても印象に残るお話しを聞く機会がありました。
あと年間パスポートも買ってよく行っていた「ひらゆの森」という温泉施設に、ギャルリ百草さん、古道具 坂田さんの本がありました。

この本がよくて、このお三方に共通するのは、自分の中になにかに捕われない美意識をもっていることだなあと、ひとり納得してにやにやしていました。危ない人ですね…



話は変わるけど、ひらゆの森で温泉に浸かった後、クリームあんみつとコーヒーを飲むのが至福の時間でした。



まだもうちょっとふりかえることがありそうなので、今日はここまで。
つづきはまた。




2013年7月30日火曜日

味噌漬け

短期間の寮生活で食事は出るものの、単調になりがちなメニューをいかに楽しいものにできるか?
お茶漬けの素を買ったり、おいしそうなお土産を買ってみたりしましたが、ある日ふと思い付きました。


そうだ!漬物を作ろう!


せっかく漬物に興味を持って『漬け物大全』って本を読んだりしたのに、実際作ってみない手はない。
寮に調理器具はないけど漬物ならば作ることができる。まさにうってつけ。

何漬けにしようか悩みましたが、保存も利いて味付けもそのままでいい「味噌漬け」を作ることにしました。


そんなわけで、おいしい味噌を求めて飛騨高山へ。

飛騨高山には酒蔵も多いけど、老舗の味噌屋さんも数軒ありました。
その中でも、味噌の種類は二種類のみ。
余分なものは入れず昔ながらの味噌作りをされていて、販売も自分のところのお店と配送のみ。
という姿勢に感銘をうけた『大のや醸造』さんの味噌を使うことにしました。















甘口の糀味噌と辛口の赤味噌。
二種類をそれぞれ7:3と3:7で混ぜて味噌床を作りました。

漬ける材料は、


豆腐と卵黄。


豆腐の味噌漬けは以前食べて、そのチーズのような食感と深いコクが忘れられなくて、また食べたいと思ってました。
卵黄の味噌漬けは本に載っていて、味噌の効果で卵黄が固まるらしく、どんなものだろうと気になっていました。



そして漬けること1週間。

卵黄は見事に固まりました!











味はというと、卵黄の味をぎゅっと濃縮して、さらに味噌の風味とほどよい塩気が効いていてたまりません。
これは日本酒がすすみます。笑


豆腐の方はちょっと失敗。
水切りが足りなかったか漬け方が悪かったか、思うように固くなってくれませんでした。
でも味は良し。
ごはんもすすむし、やっぱり日本酒が飲みたくなります。



これで大体感じはつかめてきたので、次は野菜に挑戦中です!

今は茗荷とナスを漬けています。

他にも漬けたいものがまだまだあるので楽しみです。

2013年7月17日水曜日

若気の至り
















始めからこだわったり、オリジナリティを求めて失敗したりして。
そういう「若気の至り」、よくやってしまいます。

芋けんぴの試作を休み休み5年もやってたのは、その最たる例ですね、、



いやでもね、「若気の至り」悪くないなあと思うのです。

ベタな言い方だけど、失敗して気付くことってほんと多いです。
最初から基本を守ってやってれば、失敗することはないのかもしれないけど、それだと「どうしてそうなるか?」がわからないんじゃないかなあ。


始めは失敗して、基本といわれるものがどうしてそうなっているかの理由を知る。

そしてこれはある方が教えてくれたのだけど、始めにとことんやれるとこまでこだわると、基本とこだわりの間の「振れ幅」がわかる。
そうしたら、その「振れ幅」の間で調節ができるようになる、と。



最近、こだわりを少しずつほどいていって、ここまでならどういうことができるかなあと遊べるのが楽しいです。
あとから振り返ると、なんで最初はあんなにこだわってたんだろう?って可笑しくなります。

でもそれって大事なんだなあって思います。

2013年7月3日水曜日

漬け物大全












『漬け物大全(平凡社新書) 小泉武夫著』を読み終えました。

漬け物に興味を持ったのは、前に『おばあちゃんの台所修行』を読んでから。
昔の人の暮らしの知恵っていいなと思ったのと、今のバイト先で結構な数の漬け物を取り扱ってて、漬け物おもしろいかも、という勘が働いたからです。

その勘は見事に当たりました。

漬け物はやっぱりおもしろい。



その土地にあるものを漬ける。

葉菜、根菜の野菜から、果実、そして肉や魚まで。
漬け床も塩、醤油、味噌、麹、米糠、酒粕、酢、味醂などなど。

それは冷蔵庫等もない時代、保存性を高めたり、必要な栄養を摂るための暮らしの知恵ではあるけども、それだけじゃない。
手間のかかるいろんな方法で漬け物が作られているのは、それがおいしくて人に喜んでもらえるから。
作るのがたのしみのひとつだったんじゃないかと思うのです。
そういうものがその土地の文化となり、伝わっていくんではないでしょうか。


いやほんと、漬け物おいしいですよね。

僕も思い返すと子どもの頃、親が酒の肴に買ってきた「わさびの葉の醤油漬け」がおいしくて忘れられない味になってたり。
今まで意識していなかったけど、つぼ漬け、奈良漬け、柴漬けなど、ごはんのお供に漬け物があれば進んで食べてて、ごはんと漬け物の組み合わせっていうのは自分の味覚の根っこの部分にあるものなのかもしれません。



その土地の文化を色濃く残すものとして、観光地のお土産コーナーには今でも多くの漬け物が売られています。
この本によると、”伝統食品の多くがここ数年その消費量を減少させているのに、漬け物は毎年増加の一途をたどっている”そうです。
しかし流通や販売を考慮して工業製品的に作られた漬け物の多くは、よくわからない保存料、食べやすさを求める添加物が加えられています。
そういったものは次の世代に伝えられる食の文化にはなりえないと思うのです。



最近僕の周りでは、先人たちが残してくれた、暮らしをたのしむ手仕事の大切さが見直されてきているように感じます。

暮らしの知恵を受け継ぐっていうと身構えてしまうけど、もっと気楽に取り入れてみていいんじゃないかな。おもしろいんだから。

2013年7月2日火曜日

上陸




















カエルをペットとして飼う人の中では、おたまじゃくしからカエルになることを”上陸”というらしい












おまけ





















2013年6月17日月曜日

高山散策




















今日は「飛騨の小京都」と呼ばれる高山を散策しました。
古い町並みが保全されていたり、川沿いの景色が京都っぽさを感じます。

まずはその川の近くで開催されている宮川朝市へ。
毎日やってる朝市っていいですね。
赤かぶの漬物、飛騨牛の串焼き、みたらし団子、穀煎、一位一刀彫など名産品の数々が売られていました。

そして上の写真の吉島家住宅へ。
ここはいいよ。と教えていただいた場所だったのですが、ほんとによかった!
明治時代に建てられた町屋建築なのですが、ただ古いだけじゃなくて、美意識を持って隅々まで工夫を凝らされた様子が伝わりました。
造り酒屋を営んでいたからでしょうか、一階は大きな吹き抜けの空間になっていて、高窓から差した光が梁を照らしています。
日本家屋の緊張感のある美しさを感じました。

その後は古い町並みをぶらぶらと。
観光の中心である上三之町は人が多すぎてちょっと苦手。
それよりも桜山八幡宮の近く、「木之下」さんというお店でいただいた『あぶらえ(荏胡麻)の五平餅』がすんごくおいしかった!
注文してから焼いてくれて、自家製のあぶらえのタレは甘すぎず辛すぎずの絶妙な味わい。こっちに来てから一番沁みた味でした。

『あぶらえの五平餅』は売ってるお店が減ってるようで残念。
味噌だれと違って焼き置きできないし、「擦るのが大変だからね〜。ミキサーでやれば楽だけど手で擦る方がおいしいから。」とお店の方もおっしゃっていました。
そういうものが長く残ってほしいですよね。

最後に飛騨牛と高山ラーメン以外のお店を探していて見つけた「おがわ」さん。
メニューは『味めし定食600円』のみ、カウンターだけのお店です。
気さくなおじさんと常連さんが多い和やかな空気のお店で、味めし(いわゆる炊き込みご飯)も大盛りにしてくれて、みそ汁も卵焼きも小鉢もやさしい家庭の味でうまかった。


なんなのでしょうね。
観光地の観光客を相手に商売してますって感じが苦手です。
『観光』って光の当たるところだけを観るってことなんでしょうか。
影があったり、内側だったり、奥行きだったり。そのままが観える方がいいな。

観光について考える、そんな一日でした。

2013年6月12日水曜日

ちいさなサイズ感





















『三谷龍二の10センチ』を読み終えました。

三谷龍二さんは木工デザイナー。
「10㎝」は長野県松本市にできた、ご自身の作品を常設展示したり、他の作家さんの個展やイベントを行うギャラリースペースです。


僕は本や雑誌で何度かお名前を拝見したことはありましたが、昨年松屋銀座で開催された「銀座目利き百貨街2」で小泉誠さんとのトークショーをされていて、お話しを聞く機会がありました。

その中で三谷さんが、古民家をそのまま利用したようなカフェが多いがそれはどうだろう?という旨のことをおっしゃられて、そのお話しにドキッとしてすごく記憶に残りました。

その時三谷さんは、(うろ覚えだけど、)いいものは残す。でも自分の感覚でこっちの方がいいと思えば変える。と言って窓のサイズを大きくしたか、位置を高くしたか、の話をされていました。

それを聞いて、ご自身のこっちの方がいいという美意識やセンスをしっかり持った方だなあ。すごい人だ…とすっかり感心してしまいました。



それから今に至り、それ以来美意識やセンスを意識するようになりましたが、まだ自分の感覚はよくわからず。
しかしひょんなことに、今いる奥飛騨温泉郷平湯は松本に近いことに気付きました。

松本にある「10㎝」。とっても気になる。

ということでこの本を購入しました。(インターネットでどこでも本が買える時代だしね)




すごくよくわかる感覚、というとえらそうかもしれませんが、銀座でお話しを聞いたこともあってか、すらすらと楽しく一気に読めました。
10㎝ができるまでや、そこで開催した展示会を含めて、『10人くらいでいっぱいになるようなちいさなお店が大好き』という三谷さんが、心地よいと思えるサイズ感を感じることができました。
特にほぼ日でも連載されていた「10㎝日記」の10月19日の日記は、現場に実際に机と椅子を持ち込んで自分の感覚で確かめた、という印象的な話でした。


三谷龍二さんの心地よさが詰まった10㎝。
実際に目にできる日が愉しみです。




2013年6月2日日曜日

大ネズコ

























樹齢約1000年。

静かな山のなかに佇むこの木から、人の世はどんな風に見えてるんだろう。



ちいさなことにもがき苦しむ人間だけど、ただそこに在り続けるおじいちゃんの木に元気をもらった。


2013年5月31日金曜日

責任

だいぶ上まで緑が茂ってきました




















責任感は大事だけど、「責任」を軸にした働き方はしたくないなあと思います。

責任はどこにあるか?
そればかり気にしていると、責任をとりたくない気持ちが動いて、責任のなすりつけ合いが始まります。


言った言わない。
自分はやることやった。

仕事に合理性は必要だけど、それだけじゃないと思う。
ずいぶん前に、それで悔しいというか、納得できなくてひとり泣いた記憶が、ふとよみがえりました。


みんなでひとつの目標を共有して、「信頼」し合いながら働けたらいいな。

2013年5月25日土曜日

やろうと





















こっちに来て、もう二週間経ちました。

仕事以外の時間でやろうと思ってたことがあるんだけど、まだ手をつけられずにいます。
まあ最初はのんびりしようと思ってたし、考える時間も必要だったのだけど。

でもそろそろ手を動かさないと、時間はあっという間に過ぎていきそう。
自由な時間もなかなか思うようにはとれなさそうだし。

でも睡眠も大事。
無理せずがんばります。

2013年5月23日木曜日

つみ草




















先日読み終えた『おばあちゃんの台所修行 (阿部なを著)』で特に印象に残ったのが、【味噌を片手につみ草をした日】という項目。

つみ草というのは、野に生えている草をつんで食べることです。
今で言う山菜採りというところでしょう。

それは最初、家族五人をかかえた疎開中に、自然を味方にし、自然に助けられて暮らすしかないとの想いで始まりました。
さらには畑を耕し、必要なものをなんでも作ろうと張り切り、だんだん不足を補うためのものが、来る日も来る日も楽しい生活に変わったそうです。

「いろいろな自然の恵みを教えられたあの八年が、今の私を支えている」と書かれているように、一番最初の【暮らしの「根」をつくる】という項目にも、

「足りるを知る」なぞ死語となり、足りない、足りないと求め続けて、歯止めのない生活が、本当に人間生活を豊かにするのでしょうか……。不足のものを補おうとする心くばりのあるのが人間なのに、その心がなえてちぢこまって、物質に負けてしまいそう。

 と書かれています。


山菜は今、不足を補うものから趣味の食べ物となりました。
でも自然のものは環境汚染など体への影響を心配して、なかなか手がつけられないようです。
栽培ものの山菜が、スーパーで買える時代です。

山菜を食べて季節感を味わいたいという人がいる、山菜を栽培して生計をたてている人もいる。
そう思うと悪いことではありません。

でも、なんだかかなしいですね。

山菜はやっぱり自然のものを食べたいと思うのが人としての感覚だと思うし、そうできないようにしているのも、やっぱり人なんですよね。


最後に阿部なをさんが48歳の時に開いた『北畔』というお店のHPに、こんな歌がありました。

みそ汁に はこべ浮かべて こと足りて

 
 

2013年5月22日水曜日

つくし
















久しぶりにパソコンで絵を描いてみたら、妙にリアルになった。
もうすこし大事な要素を押さえつつアイコンぽくしたいな。

でもリアルに描いたことで、胞子の部分や節の部分がどういうカタチになっているかわかった。

2013年5月21日火曜日

おばあちゃんの台所修行




















最近手に入れて、こっちにくる時自分で持ってきた唯一の本。

『おばあちゃんの台所修行 阿部なを 著』

今日、読み終わりました。


これはいいです。すごく好きな本になりました。
簡単に言うとおばあちゃんの知恵袋のような本で、たぶんそういう意味で編集の人がタイトルをつけたんじゃないかと思うんだけど、そんな簡単なものじゃありません。

阿部なをさんの明るくやさしく、ちょっと気の強そうなお人柄が表れた文体。
長い暮らしの中で培ってきた信念や美意識。

そういう今も色あせない、太い芯が通ったような一冊でした。


ちなみに昭和60年6月10日に発行された初版のようで、中古で手に入れました。
こういう出会いが出来るのは紙の本ならではですね。
まさかこんな山奥に運ばれるとは思いもしなかったでしょうね。不思議です。

内容は、阿部なをさんのこれまでの暮らしぶりや、主に台所仕事の記憶に残る思い出、そして料理のレシピなども語り口調で書かれています。

この本を読んだら台所仕事がやりたくなりました。特に季節にあった漬物を漬けてみたいです。


まだまだこの本に着いて語りたいことはありますが、今日はこの辺で。
また今度まとめます。

2013年5月20日月曜日

休みの日




















今日はお休みだったので、昼は近所の『一休庵』さんへ。

山菜蕎麦をいただきました。

山菜のてんぷらの他に、煮物や魚もついてて、ここにきたからにはこういうのを食べたい!と思わせてくれる盛り付けでした。

蕎麦にはえごまのすったものがかかってました。
飛騨高山ではえごまは「あぶらえ」と呼ばれ、味噌やしょうゆと混ぜて五平餅につけたり、じゃがいもの甘辛煮(ころ芋)に和えたりと使われているようです。

えごまを使ったお菓子を作っていたので、なんだか親近感を感じます。



夜は『CAFÉ MUSTACHE(マスタシュ)』さんへ。

チキンオムライスをいただきました。

温泉街とは雰囲気の違うログハウス風の建物。
メニューもオムライス、カレー、サンドイッチにパフェやサイフォンで淹れるコーヒー。
休憩するにはとてもいい雰囲気です。


ごちそうさまでした。おいしかったです。

そんなに大きな温泉街ではないけれど、こういういろんな人の気持ちに寄り添えるお店があってうれしいです。

休みの日の楽しみが増えました。


2013年5月19日日曜日




















今日は精進料理のことを少し調べました。

肉、酒のほかに「五葷(ごくん)」と呼ばれる、ネギ、ニンニク、ニラ、らっきょう、たまねぎといった、香りの強い野菜も食べることを避けられたようです。

まだうまくまとまっていないのだけど、食べることについて、いろんな考え方があることを知りたいなあと思っています。(考え方というより、文化、かな。)

昨日は勉強よりも作りたい!って言ってたのにね。

2013年5月18日土曜日

作りたい




















毎日同じリズムで、それはそれで、小さな変化を楽しめる。

でもなあ。そう、なにか作りたい気分。

勉強しなきゃ、とは思ってるんだけど、なかなかね。重い腰が上がらない。

やりたいことをやるのがいいね。

2013年5月17日金曜日

温泉


温泉ってよく見るとキレイではないですよね。
温泉の成分で岩に珊瑚みたいなのができてたり、妙な色に変色していたり。

新居を探す時などは、キレイなお風呂って結構重要度が高いと思うけど、温泉には求めていない。

なんだか不思議です。


キレイじゃない=汚い、というわけではないようです。

古いものでも十分に手入れをしてやると、それが味になります。
ほったらかしていると汚くなります。

そう考えると、最初のキレイさはそれほど重要じゃなく、手入れのしやすさだったり、長く使える耐久性、飽きのこない見た目なんかが大事なのかもしれません。


地酒


昨日は初めてこちらの地酒を飲みました。
水が良いからかおいしいです。ちょっと飲み過ぎたけど翌日に残りませんでした。

しかしなにか気になることでも、わからないままにしておくと、ずっと気持ち悪いまま気になってるけど、わかるとなんとでもなることってありますね。

わからないまま気持ち悪いをため続けると体に良くないです。

そういう時は、気にせず成り行きに身をまかせるか、ちょっと踏み込んでみるか。
そんな風にできたらいいな。

2013年5月15日水曜日

ホームシックについて


昨日、ホームシックかも?と書いて、どうしてそんな気持ちになったのか考えてみました。

一人暮らし暦は長いけど、今まで一度もホームシックになったことはありませんでした。
そう考えると、帰りたくなる「ホーム」ができた、ということです。よかったじゃん。

慣れてきた、というのもあります。
初めて見るものはなにかと感動できますが、何度も見ると当たり前になってしまいます。
そうすると今度は嫌なとこ、駄目なとこが目についてくるようになります。
よくあるパターンです。
いつまでも新鮮な気持ちで、とはよく言いますが、やっぱり難しいですね。

その目につく嫌なとこ、駄目なとことうまく付き合っていくようにできないかなあ。
そこをおもしろがれるようになったらいいな。


ここに来てから、自分のいいとこ悪いとこ、全部出てるなあと思います。
だいぶ自分のことがわかってきたということでしょうか。
特に今まで放っておいた悪いとこを見直すチャンスなんじゃないかと期待してます。




2013年5月14日火曜日

ホームシック?

今日はどうにも頭が回らない。
もしかしてホームシックってやつかな。
だいぶこちらでの生活にも慣れてきたところだし。

いかん、いかん!
やりたいことはまだあるから、具体的に目標作ってやっていこう。

ま、でもそういう日もあるか。
今日は気を緩める日ということで。

2013年5月13日月曜日

花の名前


今日は休みだったので、まずは近所を探索しようと思って平湯大滝を目指しました。
軽く散歩のつもりだったけど、ずっと斜面が続き体力を使います。
街暮らしの感覚が抜けてませんでしたね。自然をなめてました。

たどり着いた平湯大滝はすばらしい眺めで、周囲はひんやりと涼しく気持ちよかったです。
でもね、やっぱり観光地はなんか苦手。
比較的簡単にたどり着けるのだけど、みなさん滝の写真を撮ったり記念撮影してすぐ帰っちゃう。
なんだかなあ、と思っちゃうのです。
わかりやすい価値観というものに、なにか違和感を感じるんですよね。

帰りに横道にはいってみると、静かな林が広がっていました。
そこには昨日調べて知ったばかりのニリンソウの花がポツポツと咲いていました。
ほかにもエンレイソウ、ネコノメソウもみつけました。

花の名前を知るのっていいです。

デザインをしていた頃は、モノ作りの背景が見えるともっとおもしろくなる、と思ってましたが、同じような感覚が花の名前を知るだけで感じられます。
知るとどの場所で、どんな時期に咲いていたかを覚えて、花を見るのが楽しくなります。

お手軽で、いいですね。


またニリンソウがたくさん咲いてる時に見にいきたいです。
あと大ネズコって巨木があるみたいなので、それも見たい。